アニメ 夏のあらし! 第13話(終) プレイバック Part1

                         
 実に心地の良い最終回でした。夏のあらし!という作品に根ざす考え方の集大成ともいえるものが、これでもかと詰め込まれていました。シュレディンガーの猫の考察が出てくるあたり、究極的には哲学というカテゴリーになるのだと思います。ある事象についてあらゆる可能性を模索していく、そういった物事を考えていく過程を楽しむことが、夏のあらし!最大の魅力ではないかと。

 (ちなみに、今回はかなりの文章量になってますので、それでも宜しければ下からクリックしてください。)
 
 故に結論ありきの話ではありませんので、決して万人向けの作品でなかったとは思います。しかし、自分としては最も好きなジャンルでしたし、それを理解した上で映像化してくれたシャフトは大儀であったとしかいいようがないです。流石はあの「さよなら絶望先生」をアバンギャルドにアニメ化しただけのことはありますね。その絶望先生は7月からは懺~として3期目がスタートするようですので、そちらも大いに期待したいと思います。

 ここからは最終話本編についてあれこれと。

 OPは最後まで期待を裏切ることなくサビ以外のほとんどの歌詞を新規に作っていました。「もう最後、夏の恋は~」と予想とは違いましたが、これで終わりということを示唆していました。全13話分のOPはサントラ(7月23日発売)に全部収録されるようですので、その時に改め歌詞の違いとかを確かめたいと思います。

 本編が始まり舞台を方舟に移すと、登場キャラの衣装がみんなカオスと化してました。視聴してる側は皆一様に突っ込むところですが、キャラの態度を見る限り、どうやらこれは裸の王様状態(それもキャラ全員が)になっているようです。それはつまり、方舟にいるメンバーの目にはこれまでと同じ衣装を身に纏っているように見える設定、ということなんでしょう。

 そうこうしているうちに出てきたのが、例の期限切れしたミルクが再登場。これまでと違って腐ったミルクは過去にもっていっても腐ったまま、という結論には達したようです。ただ、問題はむしろここからで、この傷んだミルクを傷む前の過去に持っていって交換すればいい、ということをマスターが言い出すことで問題はややこしくも面白くなっていきます。

 新鮮なミルクと交換することに成功したことを仮定した実現可能性話は、複雑ながらも実に興味深いものがありました。例えば、潤が言う「成功したとしたら、今ここにあるミルクの期限切れは2倍になっているのでは」というのは、交換することに成功したとすれば、ないとはいいきれないと思います。秀雄が言う「交換する前と交換された後、二つの腐ったミルクがないと」は、交換してしまうから二つに増えることはなさそうです。

 やよゐが言う「量子論的にある瞬間から2倍傷むとか、シュレディンガーの猫の考察になぞらえると、パックの蓋を開封した瞬間に腐ってしまった状態が確定する」は、言葉の意味こそよく判りませんが、要は中身を確認しない限りは傷んでるかどうかは知りようがない、ということではないかと。それよりも、ここで登場する猫さんはかわいそうなことにお亡くなりになっているような気がするのは、何かの暗示なんでしょうか。

 そして、八坂一が言う「傷む前のミルクを交換して飲んでしまったら、そもそも現在腐っているミルクは存在しないのでは」、これが最もな意見ではないでしょうか。つまり、いくら過去に持っていっても腐る前のミルクとは交換することができない。そういうあるべき歴史だからこそ、腐ったミルクが今ここに鎮座している。この主張が至極まっとうな落としどころのような気がします。

 Bパートではさくらんぼとミルクの行方がどんな経緯で移動したかちょっと判りづらいものがありました。それでも、カヤは八坂一にされた仕打ちを覚えていたことによる執念は凄かったのに、結局は自爆してしまうのが、なんともカヤらしくて可笑しかったです。

 そして、もうないと思っていたCパートでの面白い話は、メンバーを方舟の常連客、塩谷と十五流(ソゴル)が担当。最後ということもあって、今回はマンガではなく、有名な小説で締めくくられてました。

 最後に、夏のあらし!という作品を知ることができたのはとても幸運なことだったと思います。表向きはSFコメディーながらも、哲学的な物を考える発想がしっかりと根ざした構成になっていたことには今でも感心しています。

 (追記)ちなみに、他のブログを見てると、どうやら今秋に2期をやるようですので、そちらの方も楽しみにしたいと思います。

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夏のあらし! 第13話「プレイバックPart1」

 最終回にしてはお遊び要素の濃いお話でしたね。それでいておまけのお話というわけでもないので、ちょっと混乱しますね。
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Re: No title

 沙華さんコメントありがとうございます

> 今回のお話は本当にこの物語の集大成なお話でしたね。

 DVDの感想でも書く予定ですが、最後にこの作品の素晴らしさの全てが凝縮されていただけに、話の順番を変更で一定のファンが離れてしまったのが悔やまれてなりません。

> この辺をもっと分かりやすく尺を使っていればもっと面白かったとおもいますね。9話や10話並に物語の根幹の部分が見えるお話ですから。

 これは今後他のブログなんかで検証されるのでしょうが、なんにせよ、現時点では判りづらい構成だったとしかいいようがないですね。

No title

こんにちは。

今回のお話は本当にこの物語の集大成なお話でしたね。

>Bパートではさくらんぼとミルクの行方がどんな経緯で移動したかちょっと判りづらいものがありました。

この辺をもっと分かりやすく尺を使っていればもっと面白かったとおもいますね。9話や10話並に物語の根幹の部分が見えるお話ですから。
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